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モデル稲沢朋子さん 子宮頸がん体験談

【vol.2】「子どもはまだ欲しい。覚悟のタイムリミットは迫っていた」

STORY

モデル稲沢朋子さん 子宮頸がん体験談【vol.2】|「子どもはまだ欲しい。覚悟のタイムリミットは迫っていた」 モデル稲沢朋子さん 子宮頸がん体験談【vol.2】|「子どもはまだ欲しい。覚悟のタイムリミットは迫っていた」

診断を受けてから覚悟を決めるまで

最初の病院で子宮頸がんの診断を受け、初期の子宮頸がんの治療として、子宮頸部円錐切除術によって治療をすすめていく方法が一般的という説明を聞きました。

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稲沢朋子さん | 子宮頸がん体験談語り

ただ、私は当時まだ30歳。子どもはいましたが、離婚したばかりで「いつかまた再婚して子どもを1人か2人産む可能性もあるかもしれない」そう思っていたので、ミライの自分を思い描き、妊娠や出産へのリスクが少しでも高くなる術式はなるべく避けたい…という気持ちもありました。でも、それも命があってこそ。

一方で、手術を決断できずに悩んでいる間にも子宮頸がんはどんどん進行してしまうという焦りもすごくありました。そんな日々でも毎日子ども達を学校に送り出し、仕事をし、当たり前のように忙しい毎日が過ぎていきます。「どうすればいいの…」と心が折れそうになることもありましたが、今考えると、若かったし、子どもが小さかったこともあり必死だったからこそ乗り切れたのかもしれません。

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稲沢朋子さん | 子宮頸がん体験談語り

「がん」を伝えられても衝撃すぎて言葉に詰まってしまうのではないかと思い、ごく少数の親しい友人だけにしか伝えませんでした。後になってから「子宮頸がんだったことがあったんだよね、言ってなかったっけ?」みたいに明るく話せるようになりましたけど。伝える方も伝えられる方も、やっぱり「がん」という言葉は重いですよね。

私自身、甘えたり弱さを見せたりするタイプではないのですが、両親や妹が側にいてくれて、何でも話せる環境だったことはやっぱり心強かったです。

稲沢朋子さん | 子宮頸がん体験談語り

中見出し:装飾 「私の人生って何だったんだろう」不安と葛藤の日々

先のことを考えると不安なことばかりでしたが、「生命保険も入っている」「子ども達が困らないように」と、そんなことをひとつひとつ確認したり、ふと「私の人生って何だったんだろう」と考えてしまう日もあったり…。「私って親にとっていい子だったかな?」なんて、今、考えると笑ってしまうようなことも、あの時は何度も真剣に考えていました。

稲沢朋子さん | 子宮頸がん体験談語り

そんなことを考えながらも、悠長にしている時間もないので、自分でもインターネットで子宮頸がんの術式や治療方法を必死で調べました。セカンドオピニオンを受けるための病院も検索して。確か、“子宮頸がん”とか自分の症状を入れて検索していた気がします。散々調べたうえで、2カ所の病院を決めて、相談しに行きました。そのうちのひとつの病院の、ある先生との出会いで治療方法の決断ができたのです。

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高橋幸子先生 | 埼玉医科大学病院 産婦人科 助教 日本産科婦人科学会産婦人科専門医

親子での対話が、ミライにつながる。一緒に考える子宮頸がん予防

監修 高橋幸子先生
埼玉医科大学病院 産婦人科 助教
日本産科婦人科学会産婦人科専門医

「あかちゃんはどうやってできるの?」早いお子さんなら2〜3歳くらいから聞かれることがあります。「あなたが生まれてくるために必要だった”子宮”という大切な臓器があってね。そして、守る方法があるんだよ。」

子どもが思春期に入っても、こんな会話がお子さんの自己肯定感を高め、自分の身体、性について語り合いやすい、トラブルがあった時に相談しやすい環境を作ることにつながります。

子宮頸がん予防は、10代から始めることが可能です。自分の身体を守ること、健やかに生きていく方法を、親子で話すことはとても大切ですね。子宮頸がんについて、HPVワクチンのこと、検診について、不安や疑問があれば、私たち専門医を訪ねてきてください。