
監修:上田豊先生(大阪大学大学院 医学系研究科 産科学婦人科学・講師)
<2023年4月1日更新>
子宮頸がんの原因ってなに?
原因のほとんどが、ヒトパピローマウイルス(HPV)への感染です。
HPVには200種類をこえる※1「型」(タイプ)があり、子宮頸がんだけでなく、男性でもかかる病気の原因にもなります。

ウイルスには種類があるの?
HPVには200種類を超える型(タイプ)がありますが、子宮頸がんになるリスクが高いものは15種類ほどです。※1
特にHPV16型とHPV18型は、がんになるスピードが速いといわれています。※4
子宮頸がんにかかった日本人女性のうち、20~30代の少なくとも82.5%でHPV16型、18型の感染が確認されています。※5

HPVは子宮頸がん以外の病気の原因にもなるの?男性にも感染するって本当?
HPVは子宮頸がんのほかにも、女性では外陰(がいいん)がんや腟(ちつ)がんなどを引き起こすこともあります。また、男女問わず肛門がんや、尖圭(せんけい)コンジローマという、性器や肛門のまわりにできるイボの病気をまねく原因になります。HPVは、男女関係なく感染する可能性があるのです。
※1
Choi YJ et al. J Gynecol Oncol. 2016; 27: e21.
※2
国立がん研究センターがん情報サービス「子宮頸がんについて」
※3
Chesson HW et al. Sex Transm Dis. 2014; 41: 660-664.
※4
Khan MJ et al. J Natl Cancer Inst. 2005; 97: 1072-1079.
※5
Onuki M et al. Cancer Sci. 2020; 111: 2546-2557.
監修 上田 豊 先生
大阪大学大学院 医学系研究科 産科学婦人科学・講師
1996年、大阪大学医学部卒業。2018年から大阪大学大学院医学系研究科産科学婦人科学・講師。婦人科がんの治療に携わりつつ、子宮頸がん予防の啓発に取り組む。日本産科婦人科学会:専門医・指導医、日本婦人科腫瘍学会:専門医・指導医、社会医学系専門医・指導医、日本疫学会:上級疫学専門家。