監修:上田豊先生(和歌山県立医科大学医学部 先進予防 健康医学講座・教授)
<2026年4月1日更新>
今知って欲しい
お子さんの子宮頸がん予防について
子宮頸がんは子宮の入り口にできる「がん」のことで、10代から予防することで、発症を防げる可能性があります。
関連Q&A
●なぜ“今”?10代のうちから予防する必要があるの?
この病気を予防するためには
お子さんにはセクシャルデビュー(初めての性交渉)前のHPVワクチン接種と、20歳を過ぎたらお母さんと同じく定期的な検診が大切です。お子さんの健やかな未来のために、今から母娘で一緒に予防をはじめましょう。
スケジュールには余裕を
HPVワクチンは2回もしくは3回の接種が必要です。標準的な接種間隔の場合、接種完了までに6か月かかるため、お子さんの予定と病院の予約日程を上手に調整する必要がでてきます。
子宮頸がんには2つの予防方法があります。
HPVワクチンの接種
子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐ予防接種です。
HPVワクチンは、その種類や接種時の年齢により、2回もしくは3回の接種が必要です。
標準的なスケジュールでは6か月で接種完了となります。
HPVワクチンの定期接種の対象者は、12歳〜16歳となる日の属する年度の末日(3月31日)までの期間内で公費で接種することができます。
定期接種の最終年度にあたる高校1年相当の方が、公費助成で接種を受けられるのは今年度(2027年3月31日まで)が最後です。
HPVワクチンの接種対象者
定期接種対象者
小学校6年生~
高校1年生相当の女子
定期接種対象者の方は、接種は公費(原則自己負担なし)で受けることができます。
標準的な接種時期は中学校1年生
定期接種の対象年齢を過ぎた方
(自費接種)
高校2年生相当以上の女性
かつ、過去にHPVワクチンの接種を完了していない方
HPVワクチンは定期接種の対象年齢を過ぎていても接種は可能です。
詳しくはお近くの医療機関、専門医(婦人科・産婦人科・内科など)にご相談ください。
関連Q&A
●どれくらいの人がワクチン接種や検診を受けているの?
●HPVワクチンの副反応って?
●HPVワクチン接種の回数は?
子宮頸がん検診
子宮頸がんは、初期の自覚症状が出にくく、自分では気付きにくい病気です。そのため、定期的な検診によりがんになる前の段階やがんの初期に発見することが大切です。
また、HPVワクチンを接種していても、20歳を過ぎたら、子宮頸がん検診を定期的に受けることが推奨されています。
20歳以上の女性が子宮頸がん検診を公費で受けられるよう取り組んでいる自治体もあります。
関連Q&A
● 子宮頸がん検診にかかる費用は?
● 子宮頸がん検診ってどんなことをするの?
子宮頸がんに関するお悩み・よくある質問の なかで特に保護者の方が気になる内容をピックアップしました。
ワクチンの接種と関係ないとは言い切れない変化を「副反応」といいます。
HPVワクチンを接種した後に、熱が出たり、接種部位が腫れたり、しこりができたりすることがあります。これは、体の中でワクチン成分に対する反応が起こることによる症状で、通常は数日程度で治まります。長く続くなど、気になる症状がある場合は接種を受けた医療機関の医師に相談してください。
まれですが、重い症状(重いアレルギー症状、神経系の症状)※が起こることがあります。
因果関係があるかどうかわからないものや、接種後短期間で回復した症状をふくめて、HPVワクチン接種後に生じた症状として報告があったのは、接種者10,000人あたり、約3~9人です。
万が一、健康被害が生じた場合は、「予防接種健康被害救済制度」もしくは「医薬品副作用被害救済制度」の対象となります。
※厚生労働省「小学校6年~高校1年相当 女の子と保護者の方へ大切なお知らせ(詳細版)」より引用
子宮頸がんは、性交渉の経験がある女性であれば誰でもなる可能性がある病気です。
一度でも性交渉の経験があれば、誰でもHPV感染の可能性があります。また一部の人は何度もHPVへ感染を繰り返します。
厚生労働省が公開している資料によると、2022年4月1日から2024年9月30日までの約2年半で3回目接種を完了された方は約94万人いることがわかっています。※1
また、定期的な受診が推奨される子宮頸がん検診については、2022年の時点で過去2年間のうちに検診を受けた方はおよそ1400万人であることが報告されています。※2
今できる予防について、お母さん同士や娘さんと話し、分からないことがあれば医師へ相談をしてみましょう。
※1 定期の予防接種実施者数 平成6年法律改正後(実施率の推移)、第102回・105回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会
※2 2022(令和4)年国民生活基礎調査








娘さんや周りの人たちと一緒に。
今改めて、子宮頸がん予防の重要性を。
監修 上田豊先生
和歌山県立医科大学医学部 先進予防 健康医学講座・教授
子宮頸がんは20~30代の女性でもかかることをご存知ですか?
子宮頸がんは予防がとても大切です。
HPVワクチンと聞いて心配される方も多いかもしれません。
この数年で、HPVワクチンそのものが多様な症状を起こすことは否定的であることが判明しています。
そして、万が一何らかの症状が起こったとしても、その診療体制は整っています。
子宮頸がんがどんな病気で、どのように予防できるのか、そして、HPVワクチンと子宮頸がん検診の最新情報まで、ぜひご理解いただきたいと思います。
その上で、娘さんや周りの人たち(例えばお母さまのご友人同士など)に、子宮頸がん予防の重要性について話してみてください。皆さんも同じように、子宮頸がんやその予防について聞いてみたい、相談してみたいと思っておられると思います。
お母さまご自身も、定期的な検診が大切です。
分からないことや不安なことがあれば、わたしたち医師に、相談してください。