もっと知りたい 子宮頸がん予防 | 小雪さん・娘:娘の未来に、私が今できること 

監修:上田豊先生(大阪大学大学院 医学系研究科 産科学婦人科学・講師)
<2025年4月1日更新>
今知って欲しい
お子さんの子宮頸がん予防について
子宮頸がんは子宮の入り口にできる「がん」のことで、10代から予防することで、発症を防げる可能性があります。
関連Q&A
●なぜ“今”?10代のうちから予防する必要があるの?
この病気を予防するためには
お子さんにはセクシャルデビュー(初めての性交渉)前のHPVワクチン接種と、20歳を過ぎたらお母さんと同じく定期的な検診が大切です。お子さんの健やかな未来のために、今から母娘で一緒に予防をはじめましょう。

子宮頸がんには2つの予防方法があります。

HPVワクチンの接種
子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐ予防接種です。
HPVワクチンは、その種類や接種時の年齢により、2回もしくは3回の接種が必要です。
以下の対象者の方は、接種は公費(原則自己負担なし)で受けることができます。接種スケジュール等、詳細は医師にお尋ねください。
HPVワクチン公費助成※の対象者
※原則自己負担なしで接種できます


2025年度に
小学校6年生~
高校1年生相当の女子※1
2009年4月2日~
2014年4月1日生まれ
※1 標準的な接種時期は中学校1年生
< お知らせ >
キャッチアップ接種は2025年3月31日で終了しましたが、今年度17歳~28歳になる方(1997年4月2日~2009年4月1日生まれ)でキャッチアップ接種期間中(2022年4月1日~2025年3月31日)に1回以上接種している方は、2026年3月31日まで公費で3回の接種を完了できるよう経過措置が設けられています。

関連Q&A
●HPVワクチンのキャッチアップ接種って何?
●どれくらいの人がワクチン接種や検診を受けているの?
●HPVワクチンの副反応って?
●HPVワクチン接種の回数は?
子宮頸がんに関するお悩み・よくある質問の なかで特に保護者の方が気になる内容をピックアップしました。
ワクチンの接種と関係ないとは言い切れない変化を「副反応」といいます。
HPVワクチンを接種した後に、熱が出たり、接種部位が腫れたり、しこりができたりすることがあります。これは、体の中でワクチン成分に対する反応が起こることによる症状で、通常は数日程度で治まります。長く続くなど、気になる症状がある場合は接種を受けた医療機関の医師に相談してください。
まれですが、重い症状(重いアレルギー症状、神経系の症状)※が起こることがあります。
因果関係があるかどうかわからないものや、接種後短期間で回復した症状をふくめて、HPVワクチン接種後に生じた症状として報告があったのは、接種者10,000人あたり、約3~9人です。
万が一、健康被害が生じた場合は、「予防接種健康被害救済制度」もしくは「医薬品副作用被害救済制度」の対象となります。
※厚生労働省「小学校6年~高校1年相当 女の子と保護者の方へ大切なお知らせ(詳細版)」より引用
子宮頸がんは、性交渉の経験がある女性であれば誰でもなる可能性がある病気です。
一度でも性交渉の経験があれば、誰でもHPV感染の可能性があります。また一部の人は何度もHPVへ感染を繰り返します。
HPVは主に性交渉によって感染するため、HPVワクチンを性交渉を経験する前に接種することで、HPV感染に対する予防効果が見込めるからです。
性活動を開始するとHPVに感染する可能性が誰にでもあるため、セクシャルデビュー(初めての性交渉)の前にHPVワクチンを接種することが推奨されています。
HPVにはたくさんの「型」(タイプ)があります。
性交渉の経験があっても、まだワクチン接種で予防できるHPV型に感染していなければ、予防の効果が期待できます。また、ワクチン接種で予防できるHPV型の一部に感染していたとしても、感染していない他の型に対しては予防の効果が期待できます。
厚生労働省が公開している資料によると、2022年4月から2023年3月までの1年間にHPVワクチンの3回目接種を完了された方は31万人以上いることがわかっています。※1
また、定期的な受診が推奨される子宮頸がん検診については、2022年の時点で過去2年間のうちに検診を受けた方はおよそ1400万人であることが報告されています。※2
※1 第94回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(速報値のため正式な報告件数は変わる可能性があります)
※2 2022(令和4)年国民生活基礎調査
「娘の未来に、私が今できること」篇(42秒)

小雪 さん
凛とした佇まいとしなやかな存在感。1998年俳優デビュー、さまざまな役に挑み、2005年の映画「ALWAYS 三丁目の夕日」で『第29回日本アカデミー賞』主演女優賞を受賞。NHK朝の連続テレビ小説「ブギウギ」での好演も記憶に新しいところ。発酵食作りの達人を訪ねる「小雪と発酵おばあちゃん」(Eテレ)で見せる、サステナブルで丁寧なライフスタイルも魅力。実生活では3児の母。
これは、大切な娘を守りたいと願う、お母さんの物語ー。

このCMは、小雪さん演じるお母さんの、印象的な心の声ではじまります。
「あなたが生まれてから、あなたを守るために、私にできることは、全力でやって来たつもり」
リビングの片隅で、懐かしい写真とともに母子手帳を眺めるお母さんの脳裏に、さまざまな記憶がよみがえります―。
どんなときも、懸命に娘を守ってきた。命を授かったときから、今日まで、ずっと。
母子手帳の成長の記録や予防接種のページをめくりながら、ふと目を見やると、中学生になった娘はお母さんのつくったサンドウィッチを美味しそうに頬張っている。
その無邪気で無防備な姿に、お母さんは決意します。
「これからも、あなたを守りたいから」
子宮頸がんは、毎年約10,000人が診断され、20代~30代の若い人でもかかる可能性のある疾患※。主な原因はHPV(ヒトパピローマウイルス)への感染です。
お母さんは、子宮頸がんとその予防方法について医師に相談しようと、行動を起こします。
それは、娘の未来を守るための、大事なアクション。
「娘の未来に、私が今できること」
親以上に、娘の健康を願っている人はいないー。
娘への愛情にあふれたお母さんを、小雪さんが魅力的に表現しています。
子宮頸がん予防は、10代からのHPVワクチン接種と20歳を過ぎたら加えて定期的な検診が大切です。
どうか、お母さん。娘さんと一緒に医師にご相談ください。
子宮頸がんとその予防方法について。
愛しい娘さんの未来を、守るために。
※国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録/厚生労働省人口動態統計)全国がん罹患データ(2016年~2020年)
娘さんと一緒に、今改めて、子宮頸がん予防の重要性を。
監修 上田豊先生
大阪大学大学院 医学系研究科 産科学婦人科学・講師
子宮頸がんは20~30代の女性でもかかることをご存知ですか?
子宮頸がんは予防がとても大切です。
HPVワクチンと聞いて心配される方も多いかもしれません。
この数年で、HPVワクチンそのものが多様な症状を起こすことは否定的であることが判明しています。
そして、万が一何らかの症状が起こったとしても、その診療体制は整っています。
今、改めて、子宮頸がんとは何か、予防方法について、HPVワクチンと子宮頸がん検診の最新情報を知り、娘さんと一緒に「子宮頸がん予防」について考えてみてください。
お母さまご自身も、定期的な検診が大切です。