監修
上田 豊 先生
和歌山県立医科大学医学部 先進予防 健康医学講座・教授
<2026年4月1日更新>
子宮頸がん予防のHPVワクチンって?
HPVワクチンは、子宮頸がんの原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を予防するワクチンです。子宮頸がんのほとんどは、主に性交渉によって感染するHPVが原因のため、感染予防としてのワクチン接種が大切です。HPVは、性交渉の経験がある女性なら誰でもかかる可能性があります。
また、子宮頸がんの中には検診で見つかりにくいがんもあるため、できる限りウイルスに感染する前のワクチン接種が大切です。
関連Q&A
●セクシャルデビュー(初めての性交渉)後に、HPVワクチンを接種しても意味はないの?
●HPVワクチンを接種すれば、絶対に子宮頸がんにかからないの?
HPVワクチンを接種している人はどれくらい?
日本の接種状況
HPVワクチンは一時、積極的な接種勧奨が控えられていましたが、2022年4月より勧奨が再開され、キャッチアップ接種※1も始まりました。
積極的な接種勧奨が再開がされた2022年4月1日から2025年9月30日までの約3年半で1回目接種を約290万人、2回目接種を約260万人、3回目接種を約194万人完了していることがわかっています。※2
接種スケジュールと接種回数はワクチンの種類により異なります。
※1 HPVワクチンのキャッチアップ接種とは、「HPVワクチン接種の機会を逃した方のための接種」です。
2025年3月31日で終了し、その後、経過措置も設けられていましたが、2026年3月31日で終了しました。
※2 定期の予防接種実施者数 平成6年法律改正後(実施率の推移)、第107回・110回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会
関連Q&A
●HPVワクチンのキャッチアップ接種の経過措置って何?
※1 定期接種およびキャッチアップ接種による被接種者の合計
※2 2025年上半期の件数になります
第107回・110回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会資料および定期の予防接種実施者数、平成6年法律改正後(実施率の推移)より作図
海外の接種状況
WHOのデータをもとに、日本以外のG7参加国のHPVワクチンの接種完遂率を比較すると、国によって差はありますが、半数以上が50%を超えています。※
※国ごとに集計方法等が異なる可能性があるため単純に比較はできません。また、こちらは2024年のWHOのデータですが、2025年の日本のHPVワクチン被接種者数はこちらをご確認ください。
※HPV Vaccination program coverage, last dose, femalesより作図
公費(原則自己負担なし)でのHPVワクチン接種について
HPVワクチンは定期接種の対象となっているため、対象年齢の女性なら公費(原則自己負担なし)で接種することができます。日本で対象となる年齢は、小学校6年生~高校1年生相当(現在の年度で12歳~16歳になる方)です。
※令和7年度に17歳~28歳になった方(1997年4月2日~2009年4月1日生まれ)かつ、2022年4月1日~2025年3月31日までに1回以上接種している方は公費で残りの接種を完了できるよう経過措置が設けられていましたが、2026年3月31日で終了しました。
接種時の年齢により、2回もしくは3回の接種を完了することが必要です。
標準的なスケジュールでは6か月で接種完了となります。
接種スケジュールなど、詳しくは医師にご相談ください。
HPVワクチンの接種対象者
定期接種対象者
小学校6年生~
高校1年生相当の女子
定期接種対象者の方は、接種は公費(原則自己負担なし)で受けることができます。
標準的な接種時期は中学校1年生
定期接種の対象年齢を過ぎた方
(自費接種)
高校2年生相当以上の女性
かつ、過去にHPVワクチンの接種を完了していない方
HPVワクチンは定期接種の対象年齢を過ぎていても接種は可能です。
詳しくはお近くの医療機関、専門医(婦人科・産婦人科・内科など)にご相談ください。
住民票のある市区町村(自治体)からのお知らせ
をご確認ください。
過去に受けた接種回数や時期により、接種方法が異なる場合があります。
できるだけ母子健康手帳を確認・持参して、市区町村や医療機関に相談してください。
HPVワクチン接種を受けるとき
子宮頸がんという病気やその予防方法(ワクチン接種、検診)について、不安や疑問がある場合は事前に医師に相談しましょう。
HPVワクチンは、その種類や接種時の年齢により、2回もしくは3回の接種が必要です。
接種のスケジュールや、新型コロナウイルスワクチンなど、ほかのワクチンとの接種間隔についての詳細は、医師にご確認ください。
ワクチン接種を受ける前の確認
定期接種の対象者の方は、自治体から送付されたHPVワクチン(子宮頸がん)予防接種のお知らせ(予診票)※
を確認して、注意事項を読みましょう
体調が良くないときは接種を避けましょう
※HPVワクチン(子宮頸がん)予防接種のお知らせ(予診票)がお手元にない場合など、予診票についてのお問い合わせは、住民票のある自治体に問い合わせましょう。
ワクチン接種の流れ
STEP1 ワクチン接種の予約
・HPVワクチンは、産婦人科だけではなく、小児科、一般内科などのほかの診療科でも接種を受けられます。医療機関によっては土日の接種も可能です。いつ、どこで接種できるかについては、お住まいの市区町村の予防接種担当課に問い合わせるほか、自治体からのお知らせ
をご覧ください。
・病院へ連絡して、ワクチンの接種日を予約しましょう。
・接種するワクチンや年齢によって、接種のタイミングや回数が異なります。どのワクチンを接種するかは、接種する医療機関に相談しましょう。
STEP2 病院に着いたら
病院で予診票を受け取ったら、注意事項をよく読んで記入しましょう。予診票が手元にある場合は、忘れずに持参しましょう。
その後、診察室で医師との面談が行われます(問診)。もし他のワクチン接種の予定がある場合は、この時に伝えるようにしましょう。
STEP3 ワクチン接種
接種する部位をアルコール消毒してから、筋肉内注射をします。
普通は座った状態で接種しますが、横になった状態で接種することも可能です。
慣れていない方や不安な方は、医師に相談しましょう。
STEP4 ワクチン接種が済んだら
接種した後30分くらいは、病院で背もたれのあるイスなどに座って安静にします。また、接種した部位は清潔に保つようにしましょう。加えて、強くこすったり、もんだりしないようにしてください。
次回の接種日も考えておくと良いでしょう。
【注意】
接種した日から入浴はできますが、接種当日は激しい運動はさけてください。
体調がおかしいと感じることがあれば、すぐに病院へ連絡するようにしましょう。
万が一、健康被害が生じた場合は、「予防接種健康被害救済制度」もしくは「医薬品副作用被害救済制度」の対象となります。
HPVワクチン接種の注意事項
注射の痛みや怖いという気持ち、興奮などによるさまざまな刺激がきっかけとなって、めまいやふらつきを起こしたり、気を失うこと(失神)があります。これは、心拍数や血圧が下がることが原因で、通常は横になって安静にするだけですぐに回復します。注射が苦手な方や、怖いと感じている方は事前に医師へ伝えましょう。
接種後にめまいやふらつき、失神などが起きることがあります。転倒してけがをしないように、次の3つの注意事項を守ってください。
- 接種後に診察室から待合室に移動するときには、看護師や保護者の方に腕をもって付き添ってもらってください。
- 接種後30分程度は、背もたれやひじ掛けのあるイスなど、体重をあずけられるような場所で待っていてください。
- 待っている間は、なるべく立ち上がることを避け、座ってください。
また、一般的にワクチンを接種すると、接種した部位が赤くなったり腫れたりすることがあります。これは、体の中でワクチン成分に対する反応が起こるための症状で、通常は数日程度で治まります。
長く続くなど、気になる症状がある場合は医師に相談してください。
関連Q&A
●HPVワクチンの副反応って?
予防について迷ったら
副反応が心配、今のタイミングで接種すべき?などHPVワクチン接種に不安や疑問がある場合、HPVワクチンを取り扱う婦人科・産婦人科・小児科・内科の医師などに相談しましょう。
また、厚労省が設置する「感染症・予防接種相談窓口」(電話番号:0120-995-956)でも、HPVワクチンを含む予防接種や性感染症、その他感染症全般についての相談を受け付けています。
関連Q&A
HPVワクチンページの内容に関連するお悩み・よくある質問をピックアップしました。
現在、HPVワクチンを公費で接種できるのは、「定期接種」の対象者です。
定期接種の対象者は、12歳~16歳となる日の属する年度の末日(3月31日)までの期間内で公費で接種することができます。
今年度、対象年齢の最終年度に当たる方(16歳になる方)が、公費で接種を受けられるのは2026年3月31日までとなっています。
※令和7年度に17歳~28歳になった方(1997年4月2日~2009年4月1日生まれ)かつ、2022年4月1日~2025年3月31日までに1回以上接種している方は公費で残りの接種を完了できるよう経過措置が設けられていましたが、2026年3月31日で終了しました。
接種時の年齢により、2回もしくは3回の接種を完了することが必要です。
標準的なスケジュールでは6か月で接種完了となります。
接種スケジュールなど、詳しくは医師にご相談ください。
※接種スケジュールと接種回数は年齢によって異なります。
HPVワクチンは定期接種の対象年齢を過ぎていても接種は可能です。17歳(高校2年生相当)から45歳でHPVワクチンを接種していない人は、医師と相談の上、接種を検討することが勧められています※。
詳しくはお近くの医療機関、専門医(婦人科・産婦人科・小児科など)にご相談ください。
また、キャッチアップ接種は2025年3月31日で終了しましたが、今年度17歳~28歳になる方(1997年4月2日~2009年4月1日生まれ)でキャッチアップ接種期間中(2022年4月1日~2025年3月31日)に1回以上接種している方は、2026年3月31日まで公費で残りの接種を完了できるよう経過措置が設けられています。
接種時の年齢やワクチンの種類により、2回もしくは3回の接種を完了することが必要です。
標準的なスケジュールでは6か月で接種完了となります。
接種スケジュールなど、詳しくは医師にご相談ください。
※接種スケジュールと接種回数はワクチンの種類により異なります。
※8歳以下のお子様さんは接種対象外です。
接種は可能ですが、46歳以上を対象とした臨床試験は実施されておらず、国内では接種は推奨されていません。
定期接種やキャッチアップ接種の経過措置対象外の方は、基本的に接種費用が全額自己負担となります。加入されている健康保険組合によっては費用補助を行っているケースもありますので、自費での接種を希望される場合は、加入している健康保険組合やお近くの医療機関でご相談ください。
参考:産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2023
ワクチンの接種と関係ないとは言い切れない変化を「副反応」といいます。
HPVワクチンを接種した後に、熱が出たり、接種部位が腫れたり、しこりができたりすることがあります。これは、体の中でワクチン成分に対する反応が起こることによる症状で、通常は数日程度で治まります。長く続くなど、気になる症状がある場合は接種を受けた医療機関の医師に相談してください。
まれですが、重い症状(重いアレルギー症状、神経系の症状)※が起こることがあります。
因果関係があるかどうかわからないものや、接種後短期間で回復した症状をふくめて、HPVワクチン接種後に生じた症状として報告があったのは、接種者10,000人あたり、約3~9人です。
万が一、健康被害が生じた場合は、「予防接種健康被害救済制度」もしくは「医薬品副作用被害救済制度」の対象となります。
※厚生労働省「小学校6年~高校1年相当 女の子と保護者の方へ大切なお知らせ(詳細版)」より引用
HPVワクチンは、その種類や接種時の年齢により、2回もしくは3回の接種が必要です。
標準的なスケジュールでは6か月で接種完了となります。
接種スケジュール等、詳細は医師にお尋ねください。
※接種スケジュールと接種回数はワクチンの種類により異なります。
HPVワクチンの接種に関しては、HPVワクチンを取り扱う婦人科・産婦人科・小児科・内科の医師にも相談をすると良いでしょう。
厚労省が設置する「感染症・予防接種相談窓口」(電話番号:0120-995-956)でも、HPVワクチンを含む予防接種や性感染症、その他感染症全般についての相談を受け付けています。子宮頸がん検診、子宮頸がんという病気について疑問や不安がある時は、病気の専門家である医師(婦人科・産婦人科医)に相談をすると良いでしょう。
また、ご家族、娘さん本人、お母さん同士、お友達同士など身近にいらっしゃる方と相談をしてみても、不安や疑問が解消されるきっかけになるかもしれません。
ワクチン接種や子宮頸がん検診の公費助成に関する質問の場合は、お住まいの市区町村(自治体)にお問い合わせください。
監修 上田 豊 先生
和歌山県立医科大学医学部 先進予防 健康医学講座・教授
1996年、大阪大学医学部卒業。2025年9月から和歌山県立医科大学 医学部先進予防 健康医学講座・教授。大阪大学では婦人科がんの治療・子宮頸がん予防の啓発に取り組み、現在は婦人科領域に拘らず、社会医学を中心に様々な領域の課題に取り組む活動を中心としている。日本産科婦人科学会:専門医・指導医、日本婦人科腫瘍学会:専門医・指導医、社会医学系専門医・指導医、日本疫学会:上級疫学専門家。
漫画で知る子宮頸がん
漫画で知る子宮頸がん
漫画で知る子宮頸がん
子宮頸がんについて
子宮頸がんについて
子宮頸がんについて
子宮頸がんの原因
子宮頸がんの原因
子宮頸がんの原因
子宮頸がんの症状
子宮頸がんの症状
子宮頸がんの症状
子宮頸がんの症状
子宮頸がんの治療
子宮頸がんの治療
子宮頸がんの治療
子宮頸がんの治療
HPVワクチン
HPVワクチン
HPVワクチン
HPVワクチン
HPVワクチン
HPVワクチンの接種制度
HPVワクチンの接種制度
HPVワクチンの接種制度
子宮頸がん検診
子宮頸がん検診
子宮頸がん検診
子宮頸がん検診
子宮頸がん検診



