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患者さんの声から学ぶ
〜子宮頸がんと予防の大切さ〜

患者さんの声から学ぶ 〜子宮頸がんと予防の大切さ〜 患者さんの声から学ぶ〜子宮頸がんと予防の大切さ〜

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子宮頸がんは、年間約10,000人が罹患し、年間約2,700人の女性が子宮頸がんで命を落としています。
また、20,30代の若い世代でもかかるがんです。
けれど実際に診断を受けるまで、その現実を自分のこととして考える機会は多くありません。
突然の告知。
治療の選択。
そして、治療後も続く体や心の変化――。

今回お話を伺ったのは、子宮頸がんを経験された認定NPO法人オレンジティの河村裕美さんと植木朋子さん。
お二人の体験や想いを通して、子宮頸がんとはどんな病気なのか、そして予防の大切さについて考えます。

インタビュー出演者

認定NPO法人 オレンジティ 理事長 河村 裕美さん

認定NPO法人 オレンジティ 理事長
河村 裕美さん

結婚のわずか1週間後に、子宮頸がんと診断。広汎子宮全摘出術を受け、その後は後遺症や生活上のさまざまな変化と向き合うことに。
自身の経験をきっかけに、「同じように悩む人の力になりたい」という思いから、子宮・卵巣がんなど女性に特有ながんにかかっている方、手術後の障害に苦しんでいる方、およびその家族や支援者に情報を提供し、自立を支援することを目的に患者会「オレンジティ」を立ち上げ、がんを乗り越えて個人としての充実とした生活が送れるように活動を続けている。

認定NPO法人 オレンジティ 理事 植木 朋子さん

NPO法人 オレンジティ 理事 植木 朋子さん

認定NPO法人 オレンジティ 理事
植木 朋子さん

子宮頸がんと診断され、広汎子宮全摘出術後、再発を防ぐために抗がん剤治療と放射線治療を行い、その後、ホルモン補充療法も開始。その後、リンパ節への再発が見つかり、再び抗がん剤と放射線治療を受ける。現在、患者会「オレンジティ」で、治療経験をもとに子宮頸がんや予防の大切さを伝える活動を行っている。

診断のきっかけと告知の瞬間

河村さん

私は1999年7月に子宮頸がんと告知されました。結婚してまだ1週間目のタイミングだったので、本当に突然のことでした。
診断は「ステージ1B期」でした。がんにはステージ1〜4まであると聞いていたので、「まだ1なら大丈夫なのでは」と思ってしまったんです。
そのとき私は「子どもを産んでから手術をしたい」と先生に相談しました。
でも医師からは、「半年から1年ほどで進行して末期になる可能性がある。現実的な選択ではありません」と告げられました。

植木さん

とても大きな決断を迫られる状況だったのですね…。私も河村さんから10年後の2009年に子宮頸がんが分かりました。
仕事に支障が出るほど不正出血が続いていて、貧血気味にもなっていました。生理痛もひどくなり、「きちんと病院で診てもらわないと」と思って受診したのがきっかけです。
検査の結果、がんになっていることが分かりました。

子宮頸がんの症状とは? >

治療が終わっても続くもの

河村さん

手術後すぐに体調が大きく変わりました。更年期障害のような症状が始まり、今も後遺症に悩んでいます。たとえばリンパ浮腫で足がむくんでしまったり、子どもを産めなくなったことへの喪失感もありました。また排尿や排便の感覚が鈍くなることもあり、膀胱炎を繰り返してしまうこともあります。

植木さん

私も卵巣を摘出したため、ホルモン補充療法を続けています。
それでも体の変化はあり、冬でも汗が止まらないなど、更年期のような症状が出ることがあります。
また抗がん剤と放射線を併用した治療では、治療期間が長くなるにつれて体力がどんどん落ちていく感覚がありました。

河村さん

周りの患者さんも同じような経験をしていると聞くと、「自分だけじゃない」と少し気持ちが楽になる​こともありますよね。​

手術を受けると後遺症が出る? >​

経験したからこそ伝えたい、予防の大切さ

河村さん

私には今、10歳の娘がいて、養子縁組した子どもだったことを知っているのですが、娘自身​も「これから自分の人生を生きていく上で、予防はとても大切なんだ」と本人なりに考えるようになっています。

将来、大人になってワクチン接種の機会が来たときには、子宮頸がんのワクチンを受け、検診もきちん​と受けていきたいと話しているんですね。
だからこそ、子どものうちから正しい知識を持つための教育は本当に重要だと感じています。
本人が納得したうえで予防を選択できる環境を整えることも大切です。
そして、そうした正しい情報を社会の中で広めていくことが、未来を守るために欠かせないことだと思​っています。

※HPVワクチンと検診で子宮頸がんを100%予防できるわけではありません。​

関連Q&A:アイコン 関連Q&A
なぜ”今”?10代のうちから予防する必要があるの? >
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植木さん

ある程度年齢が上がり、女性としての体の周期が始まる年代になると、検診を受けることやワクチン接種といった「予防できる方法がある」ということを知る機会が出てきます。
そうした予防の手段がきちんと存在することを、誰もが自然に認識できるような教育環境が整うことが、一番望ましいのではないかと思います。

※HPVワクチンと検診で子宮頸がんを100%予防できるわけではありません。​

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子宮頸がん検診についてもっと知る >

河村さん

大人が子どもたち、そしてこれから成長していく世代に贈れるものは、「教育」と「健康」だと思うんで​す。予防というのは、その教育と健康の両方を兼ね備えたものです。その子が生涯にわたって自分​の体を守っていけるように、正しい知識を伝えていくことはとても重要だと感じています。
だからこそ、こうした話題を避けずに、きちんと向き合って伝えていきたいと思っています。​

※国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」​
(全国がん登録/厚生労働省人口動態統計)全国がん罹患データ(2016年~2021年)/全国がん死亡データ(1958年~2024年)​

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