定期的な子宮頸がん検診により、がんになる前の細胞(前がん病変)や、治療可能な早期のがんを見つけることができます。
厚生労働省では、受診率を50%以上とすることを目標に、がん検診をすすめています。
産婦人科で受けることができ、1~2分程度ですむ検査です。
痛みには個人差があります。
細胞診の判定は、「ベセスダシステム」により行います。
ベセスダシステムによる細胞診の判定
子宮頸がん検診は、画像診断や腫瘍マーカーなど、他のがん検診で行うような間接的な検査ではなく、がんができる場所の細胞を直接採取して確認する検査です。
実際の子宮頸がん検診の流れについてご紹介します。
現在、厚生労働省では、20歳以上の女性に対して、2年に1回の子宮頸がん検診をすすめています。
【検診の予約】
お近くの病院をさがしてみましょう。
医療機関はサイトで検索できます。
女性医師を希望する場合や、費用などは事前に調べておくとよいでしょう。
そのままサイトで予約ができる医療機関もあります。
予約の際に、受診時の注意を確認しておくと、安心です。
【病院についたら】
所定の問診票に記入します。
最終月経や月経周期の記載が必要なので、自分の生理周期メモがあるとよいでしょう。
その他、初潮年齢や生理の様子、妊娠・出産の経験の有無、月経の状況、自覚症状の有無などについても聞かれます。
医師の診察を受け、検診の内容も説明されますので、身体の気になる症状や心配なことがあったら、あわせて相談しましょう。
【検診(内診)】
下着を脱ぎ、診察台に上がります。
スカートなど診察を受けやすい服装なら、下着を脱ぐだけでよいので簡単です。
診察台はベッドの場合もあります。おなかの辺りからカーテンで仕切り、診察医と顔を合わせない状態なので、恥ずかしくありません。
逆に、カーテンが不安な場合は、開けてもらえます。
まずは子宮頸部の状態を目で見て確認(視診)します。
内診では、子宮の形、大きさ、位置、動き、圧痛の有無などを確認します。
【細胞診】
やわらかいヘラや、ブラシなどで、子宮の入り口をそっとこすって、細胞を採取します。
1~2分で終わり、痛みには個人差がありますが、多くの人は強い痛みをあまり感じないようです。
これで検査は終了です。
採取した細胞は顕微鏡検査に提出され、判定が行われます。
【検査結果】
医療機関によって違いはありますが、およそ1~2週間後には細胞診の検査結果がわかります。
結果は郵送してもらうか、再受診時に説明を聞くかなど、施設によって違いますので、検査終了時に確認しておきましょう。
※性交渉の経験がない人は、子宮頸がん検診を受ける必要はありません。
自治体によって異なりますが、ほとんどの市町村では、一部の自己負担でがん検診を受けることができます。 お勤め先や、加入する健康保険組合などでも、がん検診を実施している場合がありますので、ご確認ください。